耳栓をして寝ることで得られる3つの効果
耳栓とは、耳の穴を塞ぐことで音を遮断する道具のことを言います。
よく使用されるシーンとしては、睡眠中はもちろん、カフェや外出先で勉強や仕事に集中したいときに使われることが多いでしょう。
また、工事の作業で大きな音が発生する場合に、自分の耳を守るために耳栓が使用されています。
今回は、主に睡眠中に耳栓を使うことで得られる効果を、以下の3つに分けて解説します。
- ・周りの音を遮断して寝つきやすくなる
- ・耳栓=睡眠という切り替えにできる
- ・睡眠の質が向上する
周りの音を遮断して寝つきやすくなる
周りの音を遮断することは、耳栓の最大の目的であり、効果でもあります。
以下のような音には、耳栓が有効です。
- ・一緒に寝ている家族のいびきや寝言で眠れない、または目が覚めてしまう
- ・近所で夜間工事をしており音が響く
- ・幹線道路沿いの家で車の行き来の音が大きい
など、外からの騒音を遮断するのに耳栓は効果的です。
どうしても家族のいびきが気になるという人は、いびきの原因を特定し、いびきそのものを改善するのも効果があります。
いびきの原因や対処法については、以下の記事に詳しく記載されているので参照ください。
耳栓=睡眠という切り替えにできる
耳栓をして寝る習慣をつけると、寝つきやすくなります。身体が「耳栓をつける=寝る」と覚えるためです。
私たちが朝起きて、着替えや化粧など身支度をしていると、気持ちが「仕事(学校)に行く」という気持ちになるのと同様に、耳栓をすることで身体が「寝る」体勢になってくれるのです。
そのため、耳栓を装着して寝る習慣をつけることで眠りに入りやすくなると言えるでしょう。
睡眠の質が向上する
脳は、私たちが寝ている間も音や光の刺激を受け続けています。特に眠りが浅いタイミングで大きな音を感じると、目が覚めてしまうこともあるでしょう。
耳栓を使用して音を遮断し、脳への刺激を軽減することで、深い眠りを妨げず、睡眠の質が向上すると言えます。
悪影響はある?耳栓を使用して寝る時の3つの注意点
耳栓は耳の穴を塞ぐことで音を遮断するため、寝ている間は常に耳の中が塞がれている状態です。
そのため、以下の3つの注意点が挙げられるため、確認しておきましょう。
- ・外耳炎を起こしやすくなるため耳の中や耳栓を清潔に保つ可能性がある。
- ・遮音性が高いとアラームや警報を聞き逃す可能性がある
- ・耳栓なしでは眠れなくなる可能性がある
いずれも耳栓の悪影響とも考えられる注意点です。
耳栓の注意点が気になる方は、別の対処法を探してみるのもよいでしょう。
以下のサイトに、うるさくて眠れない時の対処法が詳しく掲載されていますので、参照ください。
外耳炎を起こしやすくなるため耳の中や耳栓を清潔に保つ可能性がある。
外耳炎とは、耳の穴から鼓膜までの間(外耳道)に炎症を起こすことを言います。原因は主に耳かきと言われていますが、耳栓の使用により外耳道に蒸れが発生し、菌が繁殖して炎症を起こす危険性があると言われています。
外耳炎や感染症を防ぐために、以下の点に注意しましょう。
- ・耳掃除は耳の入り口を綿棒で軽く拭き取る程度にする
- ・耳栓を清潔に保つ
耳栓の種類によっては、丸洗いできるものや大容量で使い捨て可能なものなどがあるため、製品に応じてこまめにお手入れしておくことが重要です。
水洗い不可の素材は、使い捨てにしてこまめに新しいものと交換するのがおすすめです。
万が一、耳に強いかゆみが出る、耳垂れ(耳から汁が出てくる)が出たり、赤く腫れたりした場合は、早めに耳鼻科を受診しましょう。
遮音性が高いとアラームや警報を聞き逃す可能性がある
遮音性の高い耳栓は、遮断されては困る音まで遮ってしまうものもあります。
アラームがないと起きられない人は、耳栓をしていてもアラームが聞こえる音量や種類に変更するなど、使用する前に確認しておきましょう。
大雨や竜巻などの注意報・警報がメールで届く場合がありますが、その音も遮ってしまうと非難するタイミングを逃す危険性もあります。個別にメール音を設定しておく、天候が不安定な場合は遮音性の低い耳栓を使用するなど、検討しましょう。
耳栓なしでは眠れなくなる可能性がある
耳栓をして、周りの音を遮った環境で寝ることに慣れてしまうと、耳栓がなくては眠れなくなる可能性があります。
いつも以上に周りの音が気になったり、音が大きく聞こえたりする場合があるため、特に音に敏感な人が耳栓に慣れるのは注意が必要です。
耳栓を選ぶときの3つのポイント
ひとくちに耳栓と言っても、様々な種類があり、それが自分に合っているのか迷ってしまうでしょう。
耳栓を選ぶときのポイントを3つ紹介します。
- ・素材
- ・遮音性
- ・つけ心地
素材
耳栓の素材は、大きく分けて4種類に分かれています。
それぞれについて、詳しくまとめた以下の表を参照ください。
特徴 | 遮音性 | メリット | デメリット | |
フォームタイプ | ・ウレタンやポリウレタンで作られている ・低反発でやわらかい ・光や水に弱い |
〇 | ・耳の穴にフィットする ・やわらかいため、耳が痛くなりにくい |
・使いまわしできない ・装着する際は指で潰して奥まで挿入しなければならず、慣れるのに時間がかかる |
フランジタイプ | ・エラストマー(ゴムに近い弾力性がある素材)やシリコンが使われている ・耐水性がある ・他の耳栓にはないフランジが付いているのが最大の特徴 |
〇(フォームタイプと比べるとやや劣る) | ・装着しやすい ・水洗いできるためお手入れが簡単 ・フランジが付いており耳穴に引っかかりやすいことから抜けにくい |
・硬い ・痛みを伴う危険性がある ・長時間の使用には向かない ・フォームタイプと比べると遮音性にやや劣る |
シリコン粘土タイプ | ・シリコン素材で形が自由に変えられる ・丸い形が特徴 ・耐水性がある ・千切って大きさを自由に変えられる ・耳の中に入れず耳穴を塞ぐイメージで使用する |
〇 | ・耳穴を塞ぐことで圧迫感がなく長時間使用が可能 ・自分の耳穴に合った形状に変えられる |
・粘り気が出てベタつく可能性がある ・慣れるまで扱いが難しい ・耳栓が耳穴の奥に入り込んでしまうと痛みを伴うことがある ・汚れが付着しやすい |
デジタルタイプ | ・騒音は消して人の声は聞こえる ・イヤホンタイプでコードと小さい機械が付いている ・故障がない限り買い替えの必要がない |
〇(人の声やアラームなどは遮断しない) | ・騒音を遮断するのに効果が大きい ・買い替えはほとんど必要ないためコストパフォーマンスがよい |
・電池が切れた場合は効果がない ・自動車のクラクションや飛行機の走行音などの高い周波数の騒音は遮断できない可能性がある |
それぞれの素材の特徴を理解して、自分に合った素材を探してみましょう。
遮音性
さまざまな素材や形の耳栓があり、それぞれ遮音性が異なります。家族のいびきや、時計の秒針の音などが気になって眠れないのであれば、だいたいの耳栓でカバーできるでしょう。
しかし、外の工事の音や自動車の走行音などの大きな騒音については、自分に合うものを探してみなければ分かりません。
また、遮音性が高いということは、アラームや警報音など必要な音まで遮断してしまう可能性があることを考慮して耳栓を選びましょう。
つけ心地
寝る時に装着する耳栓は、耳の穴に密着して装着に違和感がないフォームタイプや、フランジタイプがおすすめです。
睡眠中は長時間使用することや、寝返りなどで耳を圧迫する可能性を考えて、長時間使用しても耳に負担がないもの、素材が硬すぎないものを選ぶようにしましょう。
睡眠時に利用をおすすめする耳栓
素材別におすすめの耳栓を紹介します。自分に合いそうな製品があるか、チェックしてみましょう。
おすすめ商品を比較
商品比較一覧
商品名 | サイレンシアバリューパック10ペア | DONGSHEN EP-D938-1 pairs | サイレンシア ソフトシリコン | キングダム/デジタル耳せん/MM1000シロ |
---|---|---|---|---|
タイプ | フォームタイプ | フランジタイプ | シリコン粘土タイプ | デジタルタイプ |
タイプ | ・自動車の走行音が静かなオフィス街レベルまで騒音を遮断する ・抗菌、抗ウィルス加工 ・水洗い不可 |
・3つのフランジがついている ・繰り返し使用できる ・専用容器がついている |
・粘土のように形を変えて使える ・自分の耳に合った形に変えられるため密着感が強い ・水泳でも使用可能 ・耳の穴の入り口を塞ぐタイプ |
・電池で稼働し、周りの騒音だけを遮断する ・話し声は聞こえる ・電池が切れると機能しない ・イヤホンタイプの耳栓 |
購入サイト | 楽天 Yahoo! Amazon |
Amazon その他 |
楽天 Yahoo! Amazon |
楽天 Yahoo!Amazon |
おすすめ商品をそれぞれご紹介
フォームタイプでおすすめ:サイレンシアバリューパック10ペア
耳栓を販売してから30年以上経つ、耳栓の中でも有名なメーカーです。
寝るときはもちろん、周りの話し声が気になり仕事に集中できない時や、通勤時など日常生活のあらゆる騒音から耳を守ります。
耳栓を指でつぶしてから耳穴に装着すると、耳の中で膨らんで遮音効果が発揮されます。
大きさはレギュラーとスモールが用意されており、自分の耳に合ったサイズを選びましょう。
フランジタイプでおすすめ:DONGSHEN EP-D938-1 pairs
耐久性があり、繰り返し使えるのが特徴です。完全な遮音にはなりませんが、日常の騒音と呼ばれるものには効果があります。
家族のいびき、寝言、歯ぎしりなどに困っている人にはおすすめです。
長く使用しても遮音効果が長持ちすること、水洗いできるため常に清潔にしておけるのが魅力と言えるでしょう。
シリコン粘土タイプおすすめ: サイレンシア ソフトシリコン
粘土タイプのため、形を自由に変えられるのが最大の特徴です。シリコンタイプで水に強く、水泳で耳に水が入るのが苦手という人にもおすすめです。
また、耳栓は通常、耳の穴の中に詰めて外耳道を塞ぐことで音を遮断しますが、シリコン粘土タイプは耳の穴の入り口を塞ぎます。
そのため、耳の中に入れるのには抵抗がある人や、耳栓を初めて使う人にもおすすめの製品と言えるでしょう。
デジタルタイプおすすめ:キングダム/デジタル耳せん/MM1000シロ
周りの騒音だけを遮断してくれる新しい耳栓です。話し声は聞こえるため、コミュニケーションは取れるところが魅力と言えるでしょう。
聴覚過敏で、少しの物音でも気になる人や、寝ていても足音などで目が覚めてしまう人におすすめの製品です。
まとめ
睡眠中に使用する耳栓の効果について解説しました。
耳栓は、周りの音を遮断する機能があり、家族のいびきや寝言、歯ぎしりなどが気になって寝つけない、夜中に目が覚めてしまう場合に効果があります。
一方で、長時間耳栓を使用することで耳の中が蒸れて外耳炎や感染症を起こす可能性があるため、耳の中や耳栓は清潔に保つようにしましょう。
耳の痛みやかゆみ、耳垂れ、耳が赤いなどの症状があれば、早めに耳鼻科の受診をおすすめします。
周りの音が気になって眠れない人は、耳栓を使ってみると質のよい睡眠がとれる可能性があります。
耳栓には、素材や形状などさまざまな種類があるため、自分に合った耳栓を探してみましょう。
よくある質問
Q.耳栓をしながら寝るとどんな効果がありますか?
A.A. 耳栓をすると、周りの音が遮られるため、家族のいびきや寝言、歯ぎしりなどで眠れない場合は、耳栓をすると安眠効果が得られるでしょう。装着している時間が長くなるため、耳の中にかゆみが出たり、感染症を起こしたりする可能性があるため、耳の中や耳栓は清潔に保つようにお手入れしましょう。
Q.耳栓は何を基準に選べばよいでしょうか?
A.耳栓には、フォームタイプ、フランジタイプ、シリコン粘土タイプ、デジタルタイプシリコンなどにタイプが分かれており、それぞれ形状や特徴が異なります。遮断したい音がどんなものなのかを考えて選ぶとよいでしょう。また素材によっては、かゆみを感じることもあるため、装着してみて合わないと感じることもあると考えておいた方がよいです。