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【どうしたらいい?】睡眠障害の対策方法4選

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睡眠の質を上げる健康医療メディア睡眠Dr.の編集部です。いびき治療や睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治し方、睡眠の質を良くする方法、睡眠障害(不眠症、ショートスリーパー、ナルコレプシー、過眠症)についてなど、睡眠のエキスパート達によって執筆されるコンテンツは、医学的根拠に基づいて作成されています。

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  2. 【実は迷信?】北枕に科学的根拠はあるのか徹底調査

  3. 寝る時の適正温度は何度?快眠できるエアコンの使い方と電気代

睡眠障害の対策①睡眠に関する習慣の見直し


第一に対策したいのは、睡眠にまつわる習慣です。以下の4つの注意点について詳しく解説します。

  • ・起きる時間を決める
  • ・眠気を感じたときに寝る
  • ・平日と休日の睡眠時間に差が出ないよう注意する
  • ・睡眠時間にこだわらない

起きる時間を決める

人の身体は、起床後14時間で眠気を感じるとされているため、起床時間を統一することで同じ時間に眠気を感じると言えます。

起きる時間を決めておけば寝る時間帯も統一され、習慣化されると安定して眠れるようになります。

眠気を感じたときに寝る

前日眠れなかったからと言って、眠気を感じていないにも関わらず布団に入ると、更に眠れないと感じ焦ってしまうこともあるでしょう。

その日の活動量や季節によって、眠気を感じるタイミングは異なります。無理に寝ようとせず、リラックスして眠気がくるのを待っていることが重要です。

よって、寝る時間は決めず、眠気を感じたら寝るように心がけましょう。

平日と休日の睡眠時間に差が出ないように注意する

翌日が休みだと、つい夜更かしをしたり、休日の朝は遅く起きたりしがちです。
起床時間が遅れることで体内時計が崩れ、睡眠障害につながる恐れがあります。

平日と休日の睡眠時間の差は、1~2時間が理想とされているため、夜更かしし過ぎず、朝寝坊もほどほどにしましょう。

睡眠時間にこだわらない

睡眠時間については、5時間がよいとしているものから、8時間がベストとしているものまで、諸説あります。しかし、人によって快適な睡眠時間は異なり、5時間寝れば十分な人もいれば、8時間寝ないと日中の活動に影響する人もいます。
自分で睡眠時間を調整し、日中に眠気を感じなければ、それが自分の最適な睡眠時間と言えるでしょう。

睡眠障害の対策②日常生活の見直し


昼夜のメリハリがあると、夜の睡眠が心地よいものになるのはご存じでしょう。
日常生活において、睡眠障害の対策ができるものとして、以下の2つが挙げられます。

  • ・朝食はしっかり食べ夕食は軽くしよう
  • ・日中はしっかり活動しよう

食事と睡眠がどう関わってくるのか、体内のメカニズムと合わせて解説しますので参照ください。

朝食はしっかり食べ夕食は軽くしよう

朝食は一日の始まりの食事であり、日中の活動を活発にするために重要な食事です。
主食・副食をしっかり食べて、日中の活動量を増やすことで昼夜のメリハリがつき、夜間の寝つきがよくなります。

また夕食は朝食と違い、食後の活動量が多くはありません。
なかには夕食後に運動する人もいるかもしれませんが、活動時間は長くないでしょう。
夕食を食べ過ぎてしまうと、身体は消化・吸収に専念するため、寝つきが悪くなります。消化のよいものを中心に、食べる量は控えめにするよう心がけましょう。

日中はしっかり活動しよう

日中の活動量が睡眠に影響するため、なるべく活発に活動するのがおすすめです。
運動の時間を決めて、ランニングやスポーツができればベストですが、難しい場合は日常生活に取り入れるとよいでしょう。
駅ではエスカレーターやエレベーターではなく階段を利用する、一駅分歩くまたは自転車を使うなど、普段の移動に運動を取り入れることも有効です。

睡眠障害の対策③寝る前の習慣の見直し


寝る前の習慣で、寝つきを悪くしてしまうものがあります。以下の3つの対策をして、寝つきの改善を目指しましょう。

  • ・寝る前のカフェインや香辛料は控える
  • ・寝る前にスマホやタブレットを見ない
  • ・寝室を快適な環境にしよう

寝る前のカフェインや香辛料は控える

カフェインや香辛料は交感神経を刺激し、寝つきが悪くなります。寝る前4時間は、これらの摂取を控えることで寝つきやすい身体になります。

香辛料とは、スパイスと呼ばれ食品に加えることで香りや辛みが増し、食事がおいしく食欲増進につながる調味料の一種です。
カフェインや香辛料が多い食品は、以下を参照ください。

  • ・カフェインが多い食品:コーヒー、紅茶、緑茶、エナジードリンク、チョコレートなど
  • ・香辛料が多い食品:カレーライス、キムチ、麻婆豆腐など

寝る時間が23時だった場合、上記の食品や料理は19時までには食べ終わるように心がけましょう。

寝る前にスマホやタブレットなどを見ない

布団に入って「寝る前に少し動画を見よう」「メールをチェックしておこう」などと思い、暗い部屋の中でスマホやタブレットを見ていませんか?

スマホやタブレットの画面から出る光には、ブルーライトが含まれており、寝つきに影響を及ぼしています。
寝室に入ったら、スマホやタブレットは見ないと決めましょう。

寝室を快適な環境にしよう

お気に入りの枕やマットレスを見つけましょう。触り心地のよいカバーを使用すると、気持ちよく寝付くことができます。

また、寝室の温度や湿度の調整も重要です。寝心地のよい寝室の温度や湿度の目安は、以下の通りです。

  • ・夏の寝室:温度28℃、湿度50~60%
  • ・冬の寝室:温度20℃、湿度40~60%

上記の温度・湿度を参考に、冷暖房を使用して快適な環境づくりを心がけましょう。

睡眠障害の対策④ストレス解消


ストレスは交感神経を刺激するため、寝つきが悪くなり眠りも浅くなります。
精神的なストレスを自覚したときは、以下の例を参考にリラックスできる方法を探してみましょう。

  • ・ぬるめのお風呂に入る
  • ・ストレッチをして体をほぐす
  • ・読書
  • ・ホットミルクを飲む

自分に合ったストレス解消方法、リラックス方法を見つけましょう。

睡眠障害とは?


睡眠障害とは、睡眠にまつわるさまざまな病気の総称です。
人の身体は、寝ることで心と身体を休め、翌日活動が活発にできています。睡眠障害により、夜間の睡眠が十分にとれないと、日中に眠気を感じたり、集中力が低下したりすることで仕事に支障が出ます。
場合によっては事故を起こす危険性もあることから、侮れない病気と言えるでしょう。

さらに、放っておくと高血圧や心不全などの生活習慣病を引き起こす可能性もあるため、早めの対処が必要です。
睡眠障害の種類についてはこちらのコラムでも紹介しているので、参考にしてみてください。

睡眠障害の種類


睡眠障害は睡眠にまつわる病気の総称であり、以下の6つの病気に分類されています

  • ・不眠症
  • ・過眠症
  • ・概日リズム障害
  • ・睡眠関連呼吸障害
  • ・睡眠時随伴障害
  • ・睡眠関連運動障害

それぞれの病気について、概要と症状などについて解説します。

不眠症

厚生労働省では、不眠症とはどのようなものか、以下のように現しています。

“不眠症とは、入眠障害・中途覚醒・早朝覚醒・熟眠障害などの睡眠問題が1か月以上続き、日中に倦怠感・意欲低下・集中力低下・食欲低下などの不調が出現する病気です。”
引用:不眠症|e-ヘルスネット-厚生労働省

入眠障害・中途覚醒・早朝覚醒・熟眠障害については、以下の通りです。

  • ・入眠障害:寝つきが悪いこと
  • ・中途覚醒:夜中に何度も目が覚めること
  • ・早朝覚醒:朝起きる時間より早く目が覚めること
  • ・熟眠障害:熟睡した感覚がないこと

不眠症により、日中の眠気や倦怠感・集中力の低下などが起こることで、日常生活に支障をきたす場合があります。

過眠症

夜眠っているにもかかわらず、日中でも強い眠気を感じることを言います。
過眠症は以下の3つのタイプに分類されます。

タイプ 特徴 症状・特徴
ナルコレプシー ・1,000~2,000人に1人の割合で見られる
・発症頻度は10代が多い
・日中の強い眠気や居眠りを繰り返す

・居眠りは長くて30分程度

・居眠り後は比較的元気

・身体に力が入らなくなることがある

特発性過眠症 ・患者数はナルコレプシーより少ない
・10~20代が多い
・日中の居眠りが1時間以上続く

・居眠り後も放心していることが多い

・夜間の睡眠が10時間以上の場合もある

反復性過眠症 ・発症頻度は非常にまれ
・10代が多く、女性より男性が多い
・傾眠期と言われる日中の強い眠気を感じる時期が3日~3週間続く

・傾眠期を過ぎると普通の生活が可能

・不定期で傾眠期がおとずれる

治療方法は睡眠環境を整えることが第一であり、ナルコレプシーや特発性の場合は薬による治療も行われます。

概日リズム障害

体内時計が整わないことで、起きている時間と寝ている時間が極端にずれていることを言います。

学校や会社に行かなければならない時間に起きることができず、日常生活に支障が出ます。さらに立ちくらみや倦怠感が出ることも多いです。

体内時計を社会生活が送れる時間帯に戻すために、光療法が行われます。
光療法とは、朝太陽の光を浴びるか、特別な照明器具を使用して目に光を浴びる治療方法です。目に光を浴びることで、眠気を起こすメラトニンというホルモンが作られ、夜眠気を起こしやすくします。

メラトニンは光を浴びると作られ、暗くなると分泌されて眠気を引き起こすという特徴があり、日中太陽の光を浴びるとメラトニンがたくさん作られ、夜間の入眠効果が高まるとされています。

睡眠関連呼吸障害

寝ている間に呼吸状態が悪くなる病気の総称です。
代表的な病気は、睡眠時無呼吸症候群であり、寝ているときに無呼吸や低呼吸を繰り返すことで睡眠の質が悪化し、日中の眠気や倦怠感などさまざまな影響が出ます。

睡眠時無呼吸症候群は日常生活の影響だけでなく、高血圧を誘発し、心不全や脳梗塞などの血管にまつわる重大な病気を合併する危険性が高いです。

家族からいびきを指摘されている人、寝ても疲れが取れない人、日中眠気が強い人は、検査を受けましょう。

睡眠時随伴症状

睡眠時随伴症状とは、寝ている間につじつまの合わない言動が見られることを言います。
深い眠りのノンレム睡眠のときに起きるものと、浅い眠りのレム睡眠のときに起きるものとで分類されています。

睡眠の種類 特徴 代表的な病名
ノンレム睡眠 ・子どもに多くみられる
・夜中に徘徊する、放尿など、異常行動が特徴
・大人になるにつれて症状は落ち着いてくる
・夢遊病
・夜驚症(やきょうしょう)
レム睡眠 ・高齢の男性に多い

・夢の内容を行動や寝言で表すことがある(ケンカをしている夢であれば、隣で寝ている家族に殴りかかる、罵声を浴びせるなどの行動が見られる)

・本人は異常行動の自覚がなく、覚えていない

・レビー小体型認知症やパーキンソン病の初期症状である(必ず現れる初期症状ではない)

・レム睡眠行動障害

レム睡眠行動障害は、寝言や行動を抑えるための薬を使用してコントロールしていきます。
レビー小体型認知症やパーキンソン病だった場合は、別の治療や対処法が必要になるため、慎重に行動を観察していかなければなりません。

睡眠関連運動障害

睡眠関連運動障害とは、寝ている間に足のむずむず感や痙攣により深い睡眠が妨げられることを言います。
睡眠関連運動障害には、以下の2つの病気が挙げられます。

病名 特徴 原因
むずむず脚症候群 ・夕方から夜にかけて休んでいると足がむずむずしたり、かゆくなったり、痛くなったりする

・主に足に感じることが多く、足を動かすと症状が緩和される

・眠りに入りにくくなり、睡眠の妨げになる

・いずれも鉄分不足が原因と考えられる

・鉄分が不足することにより、神経伝達物質であるドパミンの分泌が抑えられる(ドパミンは幸福感や集中力が向上する物質である)

周期性四肢運動障害 ・自覚なく、腕や足が勝手に動く(ピクピクする、足が勝手に跳ねるといった表現をすることが多い)

・中高年に多い

・夜中に目が覚めるため、日中の眠気や倦怠感が強い

治療には、鉄分不足を補うための鉄剤や、ドパミンの分泌を促すような薬など、薬物療法を行います。

睡眠障害の受診の目安


「寝つきが悪い」「夜中に目が覚めてしまう」「日中の眠気で集中できない」などの症状が1週間に3日以上みられ、かつ1か月以上続く場合は病院を受診しましょう。

どの診療科科目を受診すればよいのか、睡眠障害に合わせてどのような症状があるかによって異なりますので、以下を参照ください。

  • ・内科:不眠のみ
  • ・精神科:不眠に加え、ストレスを感じている、気持ちが落ち込んでいるなどの症状がある
  • ・心療内科:不眠に加え、日中の眠気、倦怠感、集中力の低下など身体の症状が出ている場合

診療科目に悩んだ場合や、いきなり精神科・心療内科に行くのは抵抗があるという人は、内科を受診しましょう。
かかりつけ医がある人は、主治医に相談するのがおすすめです。

睡眠障害かどうかセルフチェックしてみよう


自分の症状は睡眠障害に当てはまっているのか、セルフチェックする方法があります。
以下はアテネ不眠尺度と呼ばれる、睡眠障害が自分でチェックできる表になりますので参照ください。
過去1か月間で、1週間に3回以上感じたものにチェックを入れましょう。

質問事項 答え
布団に入ってから寝付くまで時間がかかりましたか? ・いつもより良い・・・0点

・いつもより少し時間がかかった・・・1点

・いつもよりかなり時間がかかった・・・2点

・まったく眠れなかった・・・3点

夜中に目が覚めましたか? ・気にならなかった・・・0点

・少し目が覚めた・・・1点

・かなり目が覚めた・・・2点

・眠れなかった・・・3点

決めた起床時間より早く目が覚め、その後眠れないことがありましたか? ・ない・・・0点

・少し早かった・・・1点

・かなり早かった・・・2点

・眠れなかった・・・3点

夜の眠りと昼寝を合わせて、睡眠時間は足りていますか? ・足りている・・・0点

・少し足りない・・・1点

・かなり足りない・・・2点

・眠れなかった・・・3点

睡眠の質に満足していますか? ・満足・・・0点

・少し満足・・・1点

・少し不満・・・2点

・かなり不満・・・3点

日中の気分はどうですか? ・いつも通り・・・0点

・少しつらい・・・1点

・かなりつらい・・・2点

・眠れなかった・・・3点

4日中の身体的・精神的な活動はどうでしたか? ・いつも通り・・・0点

・少し低下した・・・1点

・かなり低下した・・・2点

・非常に低下した・・・3点

日中の眠気はありましたか? ・ない・・・0点

・少しあった・・・1点

・かなりあった・・・2点

・起きていのがつらかった・・・3点

アテネ不眠尺度の合計点数に応じて、以下のような結果が考えられます。

  • ・1~3点:睡眠はしっかりとれている
  • ・4~5点:不眠症の疑い
  • ・6点以上:不眠症の可能性が高い

セルフチェックをして、自分の睡眠障害の程度を把握し、受診の目安にしてもよいでしょう。
6点以上は受診が推奨される分類とされています。

まとめ


睡眠障害とは、睡眠にまつわる病気の総称を言います。原因によって大きく分けて6つに分類され、それぞれに応じて治療方法が異なります。

睡眠障害の対処方法は、日常生活の見直しや睡眠環境の調整、ストレスをため込まないなど、できることがさまざまあるため、ここでの内容を参考に見直してみましょう。

寝つきが悪い、夜中目が覚めて眠れなくなるなどの症状が、1週間に3回以上、かつ1カ月続く場合は受診の目安になります。症状によって内科や精神科、心療内科を受診するのがよいでしょう。かかりつけ医がある場合は、最初に相談するのがおすすめです。

睡眠障害は、日中の活動に大きく影響し、原因によっては重大な身体の不調を引き起こすこともあります。対処方法を試しても改善が見られない場合は、受診して医師の診察を受けましょう。

よくある質問

Q.睡眠障害とは、どのような症状がありますか?

A.「寝つきが悪い」「眠りが浅い」「夜間途中で目が覚める」などの症状が見られます。夜間十分な睡眠がとれないことで、日中の眠気や、集中力の低下など、様々な影響が出ます。 日常生活の習慣により引き起こされている可能性があるため、見直してみましょう。

Q.睡眠障害で病院に行っても良いのでしょうか?

A.「寝つきが悪い」「眠りが浅い」などの症状が、週に3回、1か月以上続く場合は受診が必要です。医師と相談し、必要に応じて睡眠導入剤などを検討しても良いかもしれません。

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