読書を始めると眠くなる4つの理由
読書を始めるとすぐに眠くなる、とお悩みではないでしょうか。最後まで読み進めたいけど、ついうとうとしてしまうという方は、まず眠くなる理由を知ることが大切です。
よくある4つの理由を紹介するので、自身がどれに当てはまるのかチェックしてみてください。
理由①:本の内容に興味をもてないから
読もうとしている本に興味をもてないと、すぐに眠気がやってきます。中でも、次のような本は眠気を誘われやすいのが特徴です。
- ・難しい内容の本
- ・イヤイヤ勉強している本
「勉強しなくちゃ」「読書しなくちゃ」と思い本を手に取ったものの、内容が難しかったり抵抗感があったりすると、すぐに興味を失いいびきをかいて寝てしまう人もいます。自分が気になっている本、面白いと思う本以外を読むのが原因で寝てしまうのかもしれません。
理由②:別のことを考えてしまうから
仕事や日常生活にストレスを抱えている人は、読書中に別のことを考えてしまい、集中できず寝てしまいます。例えば、次のようなことが頭に思い浮かぶはずです。
- ・明日の仕事、大丈夫かなぁ
- ・この後、〇〇と〇〇をやらなきゃ
心に不安が残っている人や毎日忙しく過ごしている人などは、頭の中でさまざまなことを考えてしまうため、どうしても読書に集中できません。すぐに違うことを考えてしまう結果、そのまま眠気に襲われるか、読書を止めてしまうのです。
理由③:脳が疲れて集中できないから
疲れを感じたまま読書をすると、興味のある・なしにかかわらず、途中で眠気に襲われてしまいます。中には、就寝前に本を読んでみたけれど、疲れて眠ってしまったという経験もあるはずです。
これは、脳が読書よりも休息を優先した結果、眠気に襲われてしまったのが原因だといえます。仕事や日常生活で疲れたまま読書をすると、読書中に眠ってしまうか途中で眠気に襲われて内容が分からなくなるケースがあるのです。
理由④:単純作業が苦手だから
普段から単純作業を苦手とする人の場合、読み進めることに飽きて寝てしまうことがあります。また、文章を読み進めるという単純作業、目の上下・左右をくり返す手間に疲れてしまうこともあるでしょう。
普段から単純作業を苦手としている方の場合、どうしても途中で眠気に襲われてしまいます。一方、単純作業が好きな人の中には読書を好む人も多いため、性格の問題が影響しているのかもしれません。
読書で眠くなる身体の仕組み
読書中に襲われる眠気には、体の仕組みが関係しているとご存じでしょうか。具体的な原因・理由を知りたい方向けに、体の中で起こる3つの仕組みを詳しくご紹介します。
恒常性維持機構
読書中に疲れて寝てしまうのは、恒常性維持機構が関係しています。
恒常性維持機構とは、覚醒中にたまった「疲れ」で眠気に襲われる仕組みのことです。頭を使う仕事や身体を動かす運動などを行うと眠気がやってきます。例えばスポーツした日など、全身に疲れがたまっていると脳が睡眠ホルモンを分泌して眠気が引き起こされてしまうのです。
また、読書に対してストレスや疲れを感じた場合にも眠気に襲われます。文章を読み進める疲れ、情報をインプットする疲れの両方に反応して眠気がやってくるのです。
体内時計機構
読書中に眠気がやってくるのは、毎日の身体のリズムである「体内時計機構」が関係しているのかもしれません。
体内時計機構とは、毎日何時に起きて何時に寝るという「リズム」によって眠気がやってくる仕組みのことです。普段から規則正しい睡眠を取っている方の場合、いつも寝ている時間に本を読むと眠気に襲われてしまいます。
また、体内時計機構には身体と心を休息の状態に切り替えるホルモン「メラトニン」が影響しているとご存じでしょうか。前日に長く寝ても、翌日普段と同じ時間に眠くなるのはメラトニンの効力だといわれています。
覚醒調整機構
もうひとつ身体のリズムに関係するのが「覚醒調整機構」という仕組みです。
覚醒調整機構とは、覚醒状態の脳の活動を維持する仕組みのことであり、日中に目が覚めているのは「オレキシン」という成分が関わっています。オレキシンは日中に分泌され、夜が近づくにつれて分泌量が減少するのが特徴です。オレキシンが減ると逆に眠気を生み出す「メラトニン」が分泌され、眠気がやってくるといわれています。
読書で眠くなったときにできる簡単な5つの対策
もし読書中に眠くなってしまったのなら、こちらで紹介する5つの対策を実施してみてください。
一時的に眠気を改善できるほか、気分をリフレッシュする際に役立ちます。
対策①:身体を動かす
座った状態で本を読み続けると、体が温かくなって眠気に襲われる場合があります。
まずはその眠気を取るために、体を動かしてみてはいかがでしょうか。例えば、次のような行動を取るだけで眠気が減っていきます。
- ・家の中を歩く
- ・ストレッチする
- ・家事を行う
身体を動かせば、その分だけ覚醒ホルモンであるオレキシンが分泌されます。眠気が少しずつ抜けて体の熱っぽさも抜けるため、再度読書に集中できるでしょう。
対策②:一度立ちあがる
眠気は一度立ちあがるだけでも抜けてくれます。
椅子に座った状態で読書を続けると、関節部の血流が悪くなって身体が熱をもってしまうのです。結果として、身体の熱が眠気を誘発してしまうため、立ち上がって血流をよくするだけで目が覚めます。
ただし、目が醒めるのは立ち上がった後の数分だけです。もし長時間眠気を覚ましたいのなら、立ったまま読書をするとよいでしょう。
対策③:運動する
普段から体を動かす習慣がある人は、外出して運動してみるのが効果的です。例えば、次のような運動を行えば、心と身体の両方をリフレッシュできます。
- ・ウォーキングやジョギング
- ・筋トレ
- ・サイクリング
身体を動かせば、その分脳から分泌されるメラトニンを抑制できます。自然と目が覚めるため、運動後に再度読書に集中できるはずです。
対策④:水分を摂る
読書中に眠気がやってくるのは、体温が上がったのが原因かもしれません。人間の身体は夜が近づくと身体の仕組みの影響を受けて、身体が温かくなり眠気に襲われるのが特徴です。
対して、温かくなった身体をクールダウンできれば眠気を改善できます。例えば、一度読書を止めて水分を摂ってみるのはいかがでしょうか。
冷たい水を摂取すれば、自然と身体が冷えて目が覚めます。ちなみにぬるま湯や温かいものを摂取してもクールダウン効果はないため、常温よりも冷たい飲み物を摂取するのがおすすめです。
対策⑤:音楽を聴く
眠気覚ましには、一度リフレッシュすることが役立ちます。中でも精神的に気分を変えることができる「音楽」は眠気覚ましに最適です。例えば、次のような音楽には眠気覚まし効果があるといわれています。
- ・ロック系の曲
- ・アップテンポの曲
- ・ハウスミュージック
また、音楽を聴くだけでなく歌うことも眠気覚まし効果があります。カラオケはもちろん、自宅で口ずさむだけでも眠気を回避できるのが特徴です。
読書で眠くならないための4つのコツ
読書中に眠くなりたくないのなら、事前準備が大切です。
実施できる眠気冷まし対策のコツが4つあるので、ひとつずつ見ていきましょう。
コツ①:リフレッシュしてから読書を始める
読書を始める前に、まずは自分なりのリフレッシュ方法を試しておくと眠気に襲われにくくなります。例えば次の方法がリフレッシュに最適です。
- ・運動する
- ・シャワーを浴びる
- ・誰かとコミュニケーションを取る
- ・趣味を楽しむ
リフレッシュできる項目は人によって異なります。自分なりにスッキリする方法を見つけて、読書前に実践してみてはいかがでしょうか。
コツ②:適度なペースで読書を進める
無理に長時間読書をするのではなく、自分のペースで読書の時間を決めておくと眠気に襲われにくくなるとご存じでしょうか。
例えば「30分なら集中できる」という人は毎日30分、もしくは休憩をはさみながら30分ずつ読書すると集中力が維持できます。もしも眠気の原因が長時間読書だと分かっているのなら、まずは自分が何分で集中できなくなるのか計ってみるのがおすすめです。
適度なペースで読書を行えば、自然と眠気に襲われにくい読書週間が身についていくでしょう。
コツ③:照明や周りの環境を整える
読書を行う際には、読書に集中できる環境を整えることが重要です。例えば、照明を落としすぎると、暗い雰囲気で眠くなる人もいるでしょう。また、甘い香りのする部屋で読書すると、リラックスして眠気に襲われる人もいるはずです。
一方、明るい環境や無臭の空間は、上記の部屋よりも眠気に襲われにくいといわれています。読書に集中するためにも、図書館や学習室のように、少し緊張感のある空間をつくるというのはいかがでしょうか。
コツ④:生活習慣のリズムを整える
普段の生活習慣が乱れているという人は、読書中に眠気に襲われやすいといわれています。一方、生活リズムが整っている人の場合には、睡眠時間が決まっているため、眠る以外の読書で眠気に襲われにくいのが特徴です。
例えば、毎朝7時に起きて23時に眠る生活を行えば、7~23時の間はほとんど眠気を感じません。無理に眠くなりながら読書するのではなく、計画的に眠くない時間に読書することで内容が頭に入りやすくなるのです。
本の内容が原因かも?眠気を感じやすい文章の特徴
どう頑張っても眠気がやってくるとお悩みなら、それは読んでいる本自体が原因なのかもしれません。
本は、読む種類によって眠気の感じやすさが異なります。眠気を感じやすい本・文章の特徴を3つご紹介します。
説明が長い
参考書や専門書など、本のほとんどが説明だと、文章にメリハリがなく眠気を感じてしまう場合があります。物語のような強弱、オチなどがないため、本の単調さ難しさの影響で眠くなってしまうのです。
勉強用の本は特に眠気を感じやすいため、事前にリフレッシュした状態で読書に取り掛かることをおすすめします。
難しい言葉が多い
参考書や専門書に登場する難しい言葉、専門知識を説明する小説などを読むと、難しさのせいで脳が疲れて眠気を感じてしまいます。
「この意味は何?」「よく分からない」という項目が多いほど眠気を感じやすいため、休憩を取りながら読書してみてはいかがでしょうか。
遠回しな表現が多い
小説に多い表現ですが、少し遠回しな文章が多いと眠気を感じやすくなります。例えば、次のような文章ばかり書かれた本の場合、脳が疲れて眠気を感じやすくなるのです。
- 「私はすずめの声で早朝に目が覚め、まどろんだままベッドに横になった状態でぼさぼさ頭のまま、隣にいる妻のことを気にしながら、長い時間昨日のことを考えていた。」
1文が長い小説や、表現が細かすぎる文章の本を読むと眠気を感じやすくなります。小説には作者のクセがあるため、向き不向きがあるのかもしれません。
まとめ
読書で眠くなるのは、身体の疲れや生活のリズム、集中力、興味といった複数のポイントが影響しています。もしも眠気を感じることなく読書したいのなら、運動や気分のリフレッシュ、環境を整えたうえで読書に臨みましょう。
また、読書中に眠くなるのは、本自体が影響している場合もあります。難しい本、読みづらい本、読んでいて疲れる本を長時間読むと脳が疲れて眠気が襲ってくるので、休憩をはさみながら読書するのがおすすめです。
A.読書で眠くなる理由は「読書を始めると眠くなる4つの理由」で詳しく解説しています。
もしかすると、次の4つの理由で読書中に眠気を感じているのかもしれません。
・本の内容に興味をもてないから
・別のことを考えてしまうから
・脳が疲れて集中できないから
・単純作業が苦手だから
A.読書中の眠気対策は「読書で眠くなったときにできる簡単な5つの対策」で詳しく解説しています。
もし読書で眠気に襲われたのなら、次の方法で目を覚ましましょう。
・身体を動かす
・一度立ちあがる
・運動する
・水分を摂る
・音楽を聴く
よくある質問
Q.読書を始めると眠くなるのはなぜ?
Q.読書中に眠気がやってきたらやるべき対策とは?