押すと眠れるツボ14戦をご紹介!
「寝つきが悪くて中々眠りにつけない」「お腹のハリや肩こりなど身体の不調で眠れない」
このような悩みを抱えて眠りにつけない時は、眠くなるツボを押すことをおすすめします。
人体には数え切れないほど多くのツボが存在し、刺激した時に得られる効果もそれぞれ異なります。中には、押すと心地よく入眠できるツボや、精神的緊張を緩和するリラックス効果のあるツボもあるため、寝つけない方におすすめです。
ここでは、押すと眠れる14個のツボをご紹介します。自宅で簡単に実践できるため、是非部位や方法を覚えて心地よい睡眠を手に入れましょう!
労宮(ろうきゅう)
快眠につながる1つ目のツボは「労宮」で、手を軽く握った時、人差し指と中指の先端の中間にあります。
労宮は精神に働きかけることができるツボとして知られています。
よく手のひらに「の」の字を書いてリラックスする人もいますが、これは労宮を刺激していると考えられています。不眠や緊張、ストレスなど、どの不眠タイプの方にも幅広くリラックス効果が期待できるツボです。
失眠(しつみん)
快眠につながる2つ目のツボは「失眠」で, かかとの中央にあります。労宮と同様、どのタイプの方にも幅広くリラックス効果が期待できる、不眠緩和の代表的なツボです。
足は第2の心臓ともいわれさまざまなツボが存在していて、失眠はかかとの中央にあるため非常に押しやすいです。かかとは他の部位よりも皮膚が硬いので、親指を使って垂直に強く押すことが刺激する時のコツです。また、かかとを湯たんぽにのせて軽く温めるだけでもツボ刺激になります。
百会(ひゃくえ)
快眠につながる3つ目のツボは「百会」で、頭頂部のやや骨が凹んでいる部分にあります。多くの血管や神経が交わる場所として、「百会」という名前がつけられています。
左右の親指以外の手指を用いて、頭頂部の縦方向に力をかけて優しく刺激しましょう。精神不安を抑えて心を落ち着ける作用が期待できるため、イライラやストレスで眠れない方におすすめです。
膻中(だんちゅう)
快眠につながる4つ目のツボは「膻中」で、胸の真ん中にあります。左右の乳頭を結んだ線の中心部に位置しており、みぞおちよりやや上辺りが目安になります。
百会と同様、イライラやストレスに対して効果的なツボとして知られていて、精神不安や動悸がする時におすすめです。
完骨(かんこつ)
快眠につながる5つ目のツボは「完骨」で, 耳の裏のくぼみの延長線上、髪の生え際の出っ張った骨の斜め後ろにあります。
左右1対に位置しているため、片方ずつ指の腹でしっかり刺激しましょう。首や肩のコリを緩和する作用が期待できるので、首回りや肩周りが固くなっている方におすすめです。
安眠(あんみん)
快眠につながる6つ目のツボは「安眠」で、完骨のほぼ中央から約3cm下にあります。親指の腹を使ってゆっくりと刺激しましょう。
完骨と同様、安眠は首や肩のコリを緩和し、自律神経の緊張を和らげることで、その名の通り安眠に誘う効果が期待できます。
関元(かんげん)
快眠につながる7つ目のツボは「関元」で、ヘソから指幅4本分下にあります。人差し指や中指を立ててゆっくりと刺激してあげましょう。
関元は血行促進や利尿に役立つといわれていて、血行不良で四肢の冷えを感じて眠りにつけない方におすすめです。
三陰交(さんいんこう)
快眠につながる8つ目のツボは「三陰交」で、指4本を揃えて足の内くるぶしの最も高い所に小指を置いた時、人差し指が当たるところにあります。
冷え性対策のツボの中では最も代表的であり、冷え改善や胃腸の調整などさまざまな不調に役立ちます。また、女性に多い貧血気味で眠れないタイプにもおすすめです。
印堂(いんどう)
快眠につながる9つ目のツボは「印堂」で、眉間中央部にあります。
印堂に対する刺激は鼻詰まりへの効果が期待でき、他にも頭痛やめまいなどさまざまなトラブルに効果的です。鼻詰まりで寝つきが悪い時や、頭痛で落ち着いて眠れない方におすすめです。
迎香(げいこう)
快眠につながる10個目のツボは「迎香」で、左右の鼻翼のすぐ隣にあります。迎香は印堂と同様、鼻詰まりへの効果が期待できるツボで、鼻炎や花粉症の症状にも有効です。
中極(ちゅうきょく)
快眠につながる11個目のツボは「中極」で、ヘソから指幅4本分下の「関元」のさらに親指1本分下、膀胱の上にあります。中極を刺激すると、膀胱のさまざまなトラブルへの効果が期待できるため、トイレが近くて眠りが浅い方におすすめです。
懸鐘(けんしょう)
快眠につながる12個目のツボは「懸鐘」で、三陰交の外側、つまり足の外くるぶしから指4本上にあります。懸鐘は中極と同様、膀胱の過活動を和らげる効果があり、他にも足の冷えや坐骨神経痛などにも効果が期待できます。
足の痛みで眠れない方や、トイレが近い方にはおすすめです。
足三里(あしさんり)
快眠につながる13個目のツボは「足三里」で、ひざの皿の外側のくぼみに指4本当てた時、小指が当たる所にあります。脛骨と呼ばれる足の骨の表面にあるツボで、特にお腹の調子を整える効果があります。足の疲れや食べすぎによる胃の張りなど、さまざまな不調で眠りにつけない方におすすめです。
内関(ないかん)
快眠につながる14個目のツボは「内関」で、手首の付け根のシワから指3本ほど肘に向かった位置で、グーを握った時に浮かび上がる手首内側の2本の腱の間にあります。主に内臓の負担を軽減する効果があり、お腹のハリや腹痛が不快で眠れない方にはおすすめです。
なぜツボを押すと眠れるようになるの?
「ツボなんて押して本当に効くの?」「ただのマッサージとは何が違うの?」
このような疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか?結論からいえば、ツボを刺激することによる効果は東洋医学と西洋医学、どちらの観点からも認められています。それぞれ、詳しく解説します。
そもそもツボとは?
そもそもツボは、「経絡」上にある気の出入り口のことです。経絡とは東洋医学の概念で、人体に流れる気(生きるためのエネルギー)や血液が流れる通り道のことを指します。経絡が全身に張り巡らされていて、出入り口であるツボを押すことで全身にさまざまな刺激を与えることができると考えられています。
東洋医学とツボ
東洋医学におけるツボは、経絡の出入り口を指します。
全身に張り巡らされた経絡の出入り口を刺激することで、そのツボに対応する特定の内臓や器官に刺激を与えることができます。例えば、右足の裏の土踏まずの部分は肝臓と繋がっていて、二日酔いの時に効果が期待できます。足の指先は副鼻腔と繋がっていて、鼻詰まりの時に効果的です。経絡の流れを理解することで不調な症状に見合ったツボを刺激し、さまざまな種類のツボ療法で相乗効果も期待できます。
西洋医学とツボ
西洋医学では「気」の概念は存在しないものの、ツボ刺激によるストレス緩和作用が認められています。
以前までは東洋医学の分野でのみ信じられていたツボ療法ですが、21世紀に入ってからは西洋医学の分野でも徐々にその地位が確立されていきました。WHO(世界保健機関)は、一定の症状において、ツボを刺激する「鍼灸療法」が有効であると認めたのです。これまでツボの位置があいまいに定義されていたところ、厳密に361部位に定義しました。
ツボを刺激することで、筋肉や精神の緊張が緩和しリラックス効果があると考えられています。
ツボ療法がおすすめの人は?
ツボ療法は、体のツボを刺激することで身体的・精神的緊張を緩和し、不眠の方でも安眠効果が期待できます。これまで不眠対策のツボを紹介しましたが、具体的にどのような方が実践すべきでしょうか?
整っていない就寝環境
整っていない就寝環境によって眠れない人にはツボ療法おすすめです。
整っていない就寝環境で精神的なストレスが増えて眠りにつけなくなることは少なくありません。その場合、入眠しにくくなる、もしくは途中で目が覚めてしまって睡眠の質が低下することがあります。
具体的には、体にフィットしない枕やマットレスの使用、遮光不十分による就寝中の光刺激、近所での騒音などの音刺激、高温多湿など誤った室温や湿度設定などが挙げられます。
もちろんこれらの原因の改善が必要ですが、すぐに解決できないこともあるため、その場合はお手軽に試せるツボ療法がおすすめです。
生活習慣病の乱れ
生活習慣の乱れによって眠りにくい人にはツボ療法がおすすめです。
生活習慣の乱れは睡眠の質を低下させ、ストレスや体の不調を招き入眠しにくくなることもあります。
具体的には、就寝前の過剰な飲酒、就寝前の過度な運動、日中の運動不足などが挙げられます。
アルコールに含まれる成分「アセトアルデヒド」には覚醒作用があるため、心地よい入眠が妨げられる可能性があります。
就寝前の過度な運動によって覚醒してしまうと寝つきが悪くなることがあるので、少なくとも就寝2時間前には運動を終わらせるようにしましょう。
日中の運動は体に程よい疲労感を残し、自律神経のバランスを整えてくれるため、夜の心地よい入眠を促す効果が期待できます。また、運動不足が続いている方は軽い目の運動でも血行の安定、程よい疲労感が心地良い入眠に繋がります。
メンタルヘルス
私たちは日々さまざまなストレスにさらされています。
「仕事がうまくいかなかった」、「上司に怒られた」、「友達とけんかをしてしまった」など一度は経験があるかも知れません。
どうしても気になってしまって夜まで引きずる、何かモヤモヤ感が残ってしまう・・・と「眠れない」、「熟睡感がない」、「体がだるい」など睡眠や日常生活にも影響が出てしまうことも。
そんな時は、ツボ療法で気分をスッキリしてから心地良い睡眠に入ることをおすすめします。
色々と悩みはあるかと思います。充分な睡眠を確保しないと明日へのパワーの充電ができません。ここで気持ちを切り替えて爽やかな朝を迎えましょう。
肥満症
肥満症とは、身体の状態に肥満の傾向があり、それが原因で糖尿病や痛風、脂質異常症などの生活習慣病を引き起こした健康状態をいいます。
肥満症の方で高度の肥満症になってしまうと、首回りについてしまった脂肪の影響で、気道が狭窄しやすい状態にあります。
そのため、睡眠中に気道が狭窄することで脳に取り込める酸素の量が減少し、睡眠の質が低下する恐れがあります。
睡眠時間を確保しているにもかかわらずスッキリとした目覚められないこともあります。そのような時は寝る前に簡単なツボ療法をお試しください。
睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群とはその名の通り、睡眠中に呼吸が一時的に止まる、もしくは著しく呼吸が弱くなってしまうという症状を引き起こします。
睡眠時無呼吸症候群の原因は、睡眠中に気道が狭くなることで呼吸ができなくなる、もしくは呼吸量が著しく低下することです。
具体的な原因として、肥満、小さい顎、巨大な舌、短い首、アデノイドなどの耳鼻科疾患などが挙げられます。
少しでも入眠を良くして少しでもぐっすり眠れるためにもツボ療法がおすすめです。
睡眠時無呼吸症候群になってしまうと、睡眠中に呼吸が止まること途中で目が覚めてしまい、1度起きてしまうとなかなか寝つけなくなる可能性があります。また、高血圧や糖尿病などの生活習慣病や心疾患、脳血管障害などの重篤な病気の発症リスクが増加することも知られているため注意が必要です。
原因によっては症状改善に時間がかかるため、気になる方は早めに専門の医療機関を受診しましょう。
まとめ
今回は、夜眠れない時の簡単な対処法として、眠れるツボを紹介しました。
ツボは、古くからは東洋医学で、近年では西洋医学でもその効果が認められ、刺激することによって筋肉や血管、神経、臓器の緊張を緩和する効果が期待できます。
特におすすめのツボは「労宮」や「失眠」で、身体の不調による不眠や精神的ストレスによる不眠など、さまざまなタイプの不眠に対して幅広く効果が期待できます。
また、ツボ療法は自宅でお手軽にできる点も魅力です。
就寝環境や生活習慣などを改善して心地良い睡眠になりますようお試しくださいね。
よくある質問
Q.眠れるようになるツボはどこですか?
A.眠れるようになる代表的なツボは、「失眠」と呼ばれるツボです。足のかかとの中央にあるツボで、親指を使って垂直に強く押すことが刺激する際のコツです。
他に、手を軽く握った時、人差し指と中指の先端の中間にある「労宮」と呼ばれるツボもおすすめです。
Q.眠くなるツボはどのような人におすすめですか?
A.整っていない就寝環境、生活習慣の乱れ、運動不足などによってなかなか眠れない人におすすめです。 睡眠時無呼吸症候群は他にも対策法があり、「【眠れない?】睡眠時無呼吸症候群の対策方法をご紹介」 で解説しています。