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寝不足だとなぜむくむの?原因や解消・予防方法をご紹介

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睡眠の質を上げる健康医療メディア睡眠Dr.の編集部です。いびき治療や睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治し方、睡眠の質を良くする方法、睡眠障害(不眠症、ショートスリーパー、ナルコレプシー、過眠症)についてなど、睡眠のエキスパート達によって執筆されるコンテンツは、医学的根拠に基づいて作成されています。

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寝不足とむくみの関係とは?

足を触る女性

むくみは医療用語で「浮腫(ふしゅ)」といいます。浮腫とは、体内に余分な水分が溜まった状態のことです。血液やリンパの流れが悪くなり、細胞と細胞の間にある水分が多くなり過ぎると、浮腫があらわれます。
寝不足とむくみは、一見なんの関係性もないように感じますが、実は深い関係があるのをご存知でしょうか。

睡眠不足は、想像以上に心身にストレスを与えています。本来は睡眠で疲れを取り、健康状態が維持されるのが理想の状態です。
しかし疲労が積み重なったままの状態では、さまざまな機能が十分に発揮されません。やがて体内の巡りが悪くなり、悪循環を引き起こします。寝不足とむくみには、密接な関係があるのです。




寝不足がむくみの原因となるメカニズム

肩と腰を痛めている女性

睡眠は健康にさまざまな影響を与えます。あまり知られていませんが、睡眠不足はむくみを引き起こす原因でもあります。
むくみは見た目の悪さだけでなく、重大な病気につながる可能性もあるため、注意が必要です。まずは、寝不足がむくみを引き起こすメカニズムについて解説します。

水分バランスの乱れ

人間は寝ている間に、細胞を修復したり、疲れを癒したりしてリセットしています。水分バランスを整える時間でもあるため、睡眠時間が足りないと、余分な水分を体外に排出できません。結果として、朝起きたときにむくみを感じたり、足の重さに気付いたりします。

また睡眠不足はホルモンのバランスを崩す原因です。とくに、抗利尿ホルモンであるバソプレシンが、むくみの原因として大きな影響を与えています。
睡眠不足の身体では、バソプレシンの分泌が増加するといわれています。バソプレシンは尿の量を調整し、水分の排出を抑制するホルモンです。しかし過剰に分泌された結果、適切な水分排出ができず、むくみが生じてしまいます。

血液循環の低下

睡眠中は、体内の臓器や組織に必要な酸素や栄養素を供給しています。同時に、余分な水分や老廃物の排出も、睡眠中におこなわれています。
しかし睡眠時間が足りないと、供給と排出のサイクルが正常に回りません。結果、血液の流れが滞り、むくみが発生するのです。

さらに、血液の流れが悪くなると、心拍数を上げて血液を循環させようとする働きが現れます。心拍数の増加は、心臓に負担をかけるため、ますます老廃物が正常に排出されなくなります。
こうした悪循環が、むくみを引き起こしているのです。

ストレスホルモンの増加

睡眠不足は、わたしたちの身体に多大なストレスを与える原因のひとつです。十分な休息がとれないことによって、ストレス反応が起き、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールが分泌されます。

コルチゾールはストレスを調整する役割をもつホルモンです。しかしコルチゾールが過剰に分泌されると、炎症反応が起き、血管の透過性を高めます。血管から漏れ出した水分は、体内に残ったままになります。これが、むくみを生じさせる原因です。

リンパの流れ

むくみはリンパの流れにも関係しています。リンパ管は、血管から染み出した余分な水分を、静脈に戻すための管です。不要な液体や老廃物を体中から集め、体外に排出する役割をもっています。

しかし睡眠不足が続くと、リンパ管が収縮したり、リンパの流れが悪くなったりします。余分な水分を、適切に処理できません。血管と同様、全身の巡りが悪くなるため、むくみにつながってしまいます。

炎症反応

炎症反応とは、身体を守るために備わっている自然反応の一種です。組織の損傷やウイルス感染などに対し、免疫細胞が防御しようとして起こすのが、炎症反応です。
睡眠不足でストレスを感じると、免疫系の乱れを引き起こします。その結果、炎症反応が発生。白血球が増加して血液の流れを妨げたり、余分な水分が溜まりやすくなったりして、むくみにつながります。




今すぐ何とかしたい!むくみの解消法

湯船につかる女性

睡眠不足とむくみには、さまざまな要因による深い関係性があると解説しました。
そこで気になるのは、むくみの解消法です。大切な予定があるのに、顔がむくんでいたり、足のむくみで靴が窮屈だったりすると、気持ちも沈んでしまいますよね。
今すぐできるむくみ解消法を紹介します!

マッサージやストレッチ

むくみの対処法といえば、マッサージやストレッチが有名です。
マッサージをして、むくんでいる箇所に直接アプローチしてあげましょう。リンパを意識して、余分な水分を流してあげるようにマッサージすると効果的です。

マッサージ以外に、ストレッチやヨガもおすすめ。身体を動かすと、凝り固まった筋肉や関節がほぐれるのを感じるはずです。血行も良くなり、身体の中心からポカポカしてきます。
第二の心臓とも呼ばれているふくらはぎのストレッチは、血行改善にとくに効果的です。足のむくみが気になるときは、しっかりとマッサージして、老廃物の流れをサポートしてあげましょう。

足を高くする

心臓より下にある足は、とくにむくみやすいパーツです。立ちっぱなし座りっぱなしの状態が長いと、ますます余分な水分が重力によって足に集中していきます。そこで、重力を逆手にとって、むくみを解消しましょう。

足の下にまくらや丸めたバスタオルを置き、心臓よりも高くして横になります。テレビを見ているときでも、眠りにつくときでもかまいません。
個人差はありますが、短時間でも効果を感じられますので、是非試してみてください。

入浴して血行促進

手っ取り早く血行を促進したいなら、入浴がおすすめです。シャワーだけで済ませている方は、湯船に浸かって身体を温める習慣をつけましょう。

ぬるめのお湯に設定しておけば、心臓への負担も少なく、内部までしっかりと温められます。冷え症にも効果的なので、むくみやすい体質の改善も期待できます。体温と睡眠の関係については、コチラの記事でも解説していますので是非チェックしてみてください。

むくみを予防する方法

朝食を食べている様子

起床時にむくみに気がついたら、血液やリンパの流れを促してあげましょう。むくみを放置していると、痛みや不快感を生じさせるどころか、大きな病気につながるおそれがあります。
もしも毎朝むくみに悩んでいるようなら、むくみを生じさせない生活習慣を心がけましょう。最後に、むくみを予防する方法を紹介します。

適切な水分量を補給する

むくみには、適切な水分量の補給が重要です。
よく「水分を摂りすぎる方がむくむのでは?」と勘違いしている人もいます。しかし水分を控えると、身体はさらに水分を溜め込もうとします。結果、少ない水分量でもむくんでしまうのです。

目安としては、一日に1.5~2リットルの水分が必要です。一気に飲み干すのではなく、少しずつ複数回に分けて飲みましょう。
また、コーヒーやお茶など利尿作用のある飲み物は、水分補給に適していません。水分補給には、上質なお水を選択してくださいね。

着圧ストッキングの着用

足のむくみが気になる方は、着圧ストッキングやソックスがおすすめです。着圧ストッキングや着圧ソックスは、ふくらはぎや足首に圧力をかけるようにデザインされています。特殊加工の圧力により、血液やリンパ液の流れを促進し、むくみを予防してくれる商品です。

着圧ストッキングや着圧ソックスはむくみを予防でき、日常的に着用できます。長時間の座り仕事や立ち仕事、旅行の移動時など、むくみが気になるタイミングで着用しましょう。
ただし、適切なサイズや圧力の商品を選択しないと、逆効果です。サイズや圧力に不安がある場合は、医師や販売元に相談しましょう。

冷え症改善

一般的に、冷え症の人はむくみやすい体質です。なぜなら、手足にある末梢血管が収縮しており、血液循環が低下しているからです。
血行が悪くなると、血管から水分が逃げやすくなります。余分な水分や老廃物が滞ってしまい、むくみの悪循環を引き起こしています。

また運動不足も、冷え症の原因です。運動不足で身体を動かさないため、筋肉量も低下しています。血液の循環には筋肉も必要です。さらに、冷えが進むと筋肉も硬く縮むため、ますます血管の循環が悪くなるという悪循環になっています。
適度な運動を取り入れ、冷え症によるむくみを軽減しましょう。

塩分を控えた食事

日本人の食生活は、欧米よりもむくみやすい食事といえます。
日本人の基本である和食は、洋食に比べて塩分量が多い傾向にあります。しょうゆや味噌などの調味料は、塩分が多く含まれているからです。保存性を高めるため、塩の力を利用した梅干しや魚の干物なども、日本特有の文化です。

塩分を摂りすぎると、身体は体内の塩分濃度を下げるため、水分を溜め込もうとします。結果として、適切な水分量を摂取していても、むくんでしまいます。
むくみが気になる人は、塩分が多すぎないか食事内容を振り返ってみましょう。塩分控えめの食事にすると、体内の水分バランスが整いやすくなり、血圧の上昇も抑えられます。
ショウガやレモン、スパイスなどの活用もおすすめです。塩分が少なくても満足する食べ方を、研究してみましょう。

カリウムを積極的に摂取

カリウムは、ナトリウムすなわち塩分の排出を促すミネラルのひとつです。すいかやきゅうり、バナナなどに豊富に含まれています。
ミネラルは、余分な塩分を体外に排出し、体内の塩分濃度を適切に調整してくれます。カリウムには利尿作用もあるため、積極的に摂取しましょう。




まとめ

水の入ったコップを持っている女性

寝不足で身体がストレスを感じると、むくみを引き起こします。
寝不足がむくみを引き起こすのは、血液やリンパの流れの低下、水分バランスの乱れなどが原因です。むくみは見た目の問題に悩まされがちですが、重大な病気につながるおそれもあります。
むくみを感じたら、マッサージやストレッチ、入浴などで早めに解消しましょう。むくみを予防する生活習慣も大切です。

また、健康的な生活を送るためには、良質な睡眠が欠かせません。日頃から栄養バランスの良い食事や適度な運動、ストレス解消を心がけ、健康的な生活を送りましょう。




よくある質問

Q.寝不足でむくむのはどうして?

A.寝不足状態の身体は、疲労が溜まり、心臓の働きが低下しています。血液の循環が悪くなるため、身体の冷えにもつながり、ますますむくみやすくなるのです。寝不足解消方法については【爆睡必至!】ぐっすり眠れる方法13選でも紹介しています。

Q.今すぐむくみを解消する方法は?

A.マッサージやストレッチ、入浴などがおすすめです。血行を促進してあげると、余分な水分が排出され、むくみの解消につながります。

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