医療の力で安眠を手にいれる、睡眠専門医による健康メディア

安眠グッズ

【よく眠れる?】サウナと睡眠の関係性について

  • ライター・監修者
  • ライター・監修者の新着記事
睡眠Dr. 編集部

睡眠の質を上げる健康医療メディア睡眠Dr.の編集部です。いびき治療や睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治し方、睡眠の質を良くする方法、睡眠障害(不眠症、ショートスリーパー、ナルコレプシー、過眠症)についてなど、睡眠のエキスパート達によって執筆されるコンテンツは、医学的根拠に基づいて作成されています。

  1. 【2023年版】札幌のおすすめ睡眠外来クリニック10選

  2. 【実は迷信?】北枕に科学的根拠はあるのか徹底調査

  3. 寝る時の適正温度は何度?快眠できるエアコンの使い方と電気代

どうしてサウナが快眠に有効なの?

サウナ内観イメージ サウナにはさまざまな健康効果がありますが、睡眠にも非常に有効です。では、どうして高温多湿の部屋に入って汗を流すサウナが、快眠につながるのでしょうか?

それには、次の3つの理由があります。

体も心もリフレッシュできるから

サウナに入ることで、体も心もリフレッシュすることができます。

まず、サウナに入ると体温が上昇し、全身の血行が良くなります。これにより、肩や首、腰などの筋肉の緊張をほぐし、肉体の疲労を回復することにつながります。

また、サウナに入った後に水風呂に入って体温を急激に下げることで、「β-エンドルフィン」という脳内ホルモンが分泌されます。このホルモンには、快感をもたらし、心身の苦痛を和らげる作用があります。

そのため、肉体的にも精神的にも、サウナはリフレッシュするのにとても効果的なのです。

ほどよい運動効果が得られるから

サウナはほどよい運動効果を得られるため、快眠につながります。

サウナに入ると、たくさん汗をかき、心拍数が上がって血の巡りが良くなります。これが、質の良い睡眠には欠かせない適度な運動につながり、よく眠れるようになるのです。

本来、快眠を促すにはウォーキングやジョギングなどを、週2〜3回行うのがベストとされています。しかし、なかなか運動のためにまとまった時間を取るのが難しい人もいるでしょう。そんな人にも、サウナは短い時間で適度なエネルギーを消費してくれるため、おすすめです。

脳を休息モードに切り替えてくれるから

質の良い睡眠には、体温の変化が重要な働きをしていることがわかっています。重要なのは、以下の2つです。

  • ・深部体温:体の内側(内臓など)の温度
  • ・皮膚温度:体の表面の温度

この2つは相反的な動きをしており、特に眠気が襲ってくるタイミングでは次のように変化します。

  • ・深部体温は低下→内臓の温度を低下させ、体の内部をクールダウンさせる
  • ・皮膚温度は上昇→手足の先に集中している毛細血管を拡張させ、熱を放散

眠たくなると、なんだか手足がポカポカと温かくなったという経験はありませんか?このように、両者が上記のような温度変化をすると、私たちは自然と眠たくなり入眠します。この温度変化を助けてくれるのが、サウナです。

サウナに入ると、まず高温多湿の部屋で体温を上げ、その後水風呂で一気に体温を下げます。この体温変化が、脳に「もうすぐ寝る準備をしましょう」という信号を送り、サウナを終えた頃に自然と眠気がやってきて、スムーズに入眠することができるのです。

良質な睡眠に導くサウナメソッド5選

サウナを楽しむ人の様子
サウナには、睡眠の質を良くするだけでなく、スムーズな寝つきもサポートしてくれる、とても理にかなった法則があります。しかし、ただサウナに入ればいいというわけではありません。ここからは、良質な睡眠に導くサウナメソッドをわかりやすく紹介していきます。

①サウナに入る前に水分補給

サウナに入る前に、必ず水分補給を行いましょう。サウナでは高温多湿の部屋に出入りするため、大量の汗をかきます。ですので、入浴前に十分な水分を取っておかないと、脱水症状で倒れてしまう可能性があるため大変危険です。入浴前の水分補給は、忘れずに行いましょう。

それに加えて、水分補給を事前にしっかりしておくことで、サウナに入った際にたっぷりと汗をかくことができます。なので、水風呂や外気浴の爽快感をより一層感じることができます。

②体と髪を洗う

もうひとつ、サウナに入る前にやってほしいことがあります。それは、体と髪を洗うことです。

事前に体と髪をしっかり洗って汚れや皮脂を落としておくことで、サウナに入ったときに毛穴が開いてよりたくさん汗をかくことができます。

また、きれいな体でサウナに入ることで、サウナ室の衛生面も保たれます。そして何より、他のお客様に対するエチケットにもなるため、サウナ前の洗髪・洗体は忘れずに行いましょう。

③温冷交代浴を行う

温冷交代浴とは、高温のサウナと冷たい水風呂を繰り返し行き来する入浴法です。

まず、サウナ室に7分間入り、体温を上昇させて汗をしっかりかきます。7分後、十分に体が温まったらサウナ室から出てシャワーを浴び、汗を流します。その後、水風呂に入って、熱った体をクールダウンさせます。水風呂には1分程度入れば十分です。

このとき、サウナ室から出てすぐに水風呂に入る行為は、他のお客様の迷惑になるのでやめましょう。また、水風呂の中に潜ったり、水風呂で頭を流したりする人がいますが、施設によっては禁止している場合もあるので、控えた方がいいでしょう。

④外気浴や休憩も忘れずに

水風呂でクールダウンした後は、外気浴などで少し休憩を挟みます。サウナと聞くと、高温の部屋と水風呂を行き来するだけと思う人もいるかもしれませんが、この外気浴を経ないとサウナの本当の効果は得られません。

サウナによって、私たちの体には「熱い」と「冷たい」の急激な刺激が加えられます。すると、自律神経の中の交感神経が優位に働き、心拍数が上がって全身の血流が活発になります。これによって、サウナの運動効果や、疲労回復効果が得られます。

しかし、交感神経がいつまでも高い状態が続くのは、自律神経の乱れを引き起こすためよくありません。そこで外気浴を行い、高まった交感神経の働きを鎮めて、副交感神経を優位に働かせます。この一連の流れを行うことで、自律神経の安定と真のリラックス効果を得ることができるのです。外気浴も、サウナと同じく7分程度行うといいでしょう。

⑤サウナ→水風呂→外気浴を3セット繰り返す

「サウナ7分→水風呂1分→外気浴7分」を1セットとして、これを3セット行います。繰り返し行うことで、サウナ独特の爽快感や疲労回復効果、そしてより快眠に導く効果を得ることができます。

セットを繰り返す途中で、水分が欲しくなった場合はこまめに水分補給を行うようにしましょう。また、サウナは我慢大会ではありませんので、体調が悪くなった場合は即座に中止し、無理をしないことが大切です。

これだけは守ってほしい!快眠サウナの心得

サウナルームの写真
さて、ここまでサウナが快眠をもたらす理由と、おすすめのサウナの入り方についてご紹介しました。上記のような入浴法を行えば、疲れた体と気分をリフレッシュして、質の良い睡眠を得ることが期待できます。より快眠効果を得るためには、次の3つの心得を守るようにしてください。

サウナメソッドは必ず守る

まず、ご紹介したサウナメソッドは必ず守るようにしましょう。

先ほども言いましたが、サウナは我慢大会ではありません。サウナは長時間入っていればいいというわけでも、セットを何度も繰り返せばいいというわけでもありません。正しいやり方できちんと行うことが、サウナの効果を最大限得ることにつながります。

そして、もしサウナ中に具合が悪くなった場合は、無理をせず速やかにセットを中止し、休むようにしましょう。メソッド中の水分補給もこまめに行い、自分の体調と相談しながら行うことが大切です。

サウナは睡眠の2〜3時間前に入る

良質な睡眠に導くためには、睡眠の2〜3時間前にサウナに入るのが理想的です。

先ほど、質の良い睡眠には体温の変化が欠かせないと説明しました。サウナによって高められた深部体温が低下するときに、自然と眠気がやってきます。ですが、この深部体温の低下には少々タイムラグがあるため、サウナに入った直後はまだ深部体温が高く、このタイミングで寝ても良い睡眠にはつながりません。

ですので、このタイムラグを考慮して、サウナに入ってから2〜3時間後に寝るようにします。これによって、深部体温が低下したタイミングで寝床に入ることができ、スムーズに寝つくことができるのです。

サウナ直後のアルコールは厳禁

サウナに入ると、独特の爽快感を味わうことができ、とてもリフレッシュできます。その気持ち良さゆえに、気分が上がってお酒を飲みたくなる人もいるでしょう。しかし、サウナを終えた直後の飲酒は、快眠にとって絶対にNGです。

説明したように、サウナでは大量の汗をかきます。そのため、サウナを終えた直後は体内の水分が極度に減少している状態です。そのような状態でアルコールを摂取すると、アルコールの利尿作用でさらに体内の水分が失われ、危険なレベルの脱水状態に陥る可能性があります。ですので、サウナ直後の飲酒は絶対にやめてください。

サウナ直後だけでなく、サウナ前とサウナ中はミネラルウォーターを飲むようにしましょう。汗と一緒に失われる水分とミネラルを、バランス良く補給することがポイントです。

まとめ

ミストサウナのイメージ写真
今回は、サウナが快眠に効果がある理由と、良質な睡眠に導くサウナの入り方について解説しました。サウナにはさまざまな健康効果がありますが、睡眠にも非常に良い効果を発揮します。

「これまでいろんな快眠法を試してみたけれど、効果を感じることができなかった」という人は、今回ご紹介したサウナメソッドを試してみてください。最近では「サウナー」と呼ばれる人達が、現れるほどサウナがブームになっていおり、一般的な銭湯に併設しているスタイルに加え、24時間営業のサウナや女性専用サウナ、そして完全個室のプライベートサウナなど、スタイルが多様化しています。ですので、自分の生活に合わせたサウナを選択することが可能です。

ぜひこの記事を参考にして、睡眠の悩みから脱却する第一歩にしてください。

よくある質問

Q.どうしてサウナが睡眠に効果があるの?

A.サウナには、全身の血行が良くなることによる疲労回復効果と、ほどよい運動効果、そして体温変化による寝つきをサポートする効果があるからです。

Q.サウナは睡眠の何時間前に入るのが良いですか?

A.サウナは睡眠の2〜3時間前に入るのが理想的です。サウナによって上昇した深部体温は、低下するのに少々時間がかかります。そのため、サウナを出て2〜3時間後に寝床に入れば、自然と眠気がやってきてスムーズに入眠することができます。

  • ライター・監修者
  • ライター・監修者の新着記事
睡眠Dr. 編集部

睡眠の質を上げる健康医療メディア睡眠Dr.の編集部です。いびき治療や睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治し方、睡眠の質を良くする方法、睡眠障害(不眠症、ショートスリーパー、ナルコレプシー、過眠症)についてなど、睡眠のエキスパート達によって執筆されるコンテンツは、医学的根拠に基づいて作成されています。

  1. 【2023年版】札幌のおすすめ睡眠外来クリニック10選

  2. 【実は迷信?】北枕に科学的根拠はあるのか徹底調査

  3. 寝る時の適正温度は何度?快眠できるエアコンの使い方と電気代

この記事へのトラックバックはありません。

RANKING

DAILY
WEEKLY
MONTHLY
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

RECOMMEND

RELATED

PAGE TOP