マットレスの種類や特徴
マットレスにはさまざまな種類があり、反発力や厚さなどが異なります。ここでは、マットレスごとの特徴や、どのような人に向いているのかを説明します。
ポケットコイルマットレス
ポケットコイルマットレスとは、不織布に入れられたコイルを内部に敷き詰めたマットレスです。
ひとつひとつのコイルが体の部位や動きに合わせ独立した動きをするため、フィット感があり柔らかめの寝心地になるものが多く、比較的「体圧分散性」が高いのが特徴です。
体圧分散性とは、腰や肩など身体のでっぱりにかかりやすい圧力を分散させ、局部への負担を軽減させる性質のことです。身体の一部に圧力がかかってしまうと、血行不良や腰痛を引き起こし睡眠の質低下の原因となってしまいます。
体圧分散性は、マットレス選びの重要なポイントとなるので覚えておくと良いでしょう。
また、独立したコイルは振動が伝わりにくいため、2人以上で使用しても隣で寝ている人の睡眠を邪魔しないというメリットもあります。
ボンネルコイルマットレス
ボンネルコイルマットレスとは、コイル同士をワイヤーで繋げて一つにまとめたマットレスです。
コイルが繋がっているため身体を面で支えてくれるので、畳の上に布団を敷いたときのような固めの寝心地が特徴です。
ポケットコイルとは違い、コイルは裸の状態なので比較的通気性が高いです。そのため湿気がこもりにくくカビ発生リスクが低いメリットがあります。
ただし、2人以上で使用する場合は隣で寝ている方に振動が伝わりやすいです。そのため、ベッドパートナーがいる場合、夜中に頻繁に起きる方や寝返りの多い方は注意が必要です。
高反発マットレス
高反発マットレスは、主にウレタン素材が使われていて、反発力が強く固めの質感が特徴です。
反発力が強いため身体が沈み込まず、寝返りをしやすくなります。睡眠中の寝返り不足は、身体の同じ部位に体圧がかかり続けることとなり、痛みが生じることがあります。また、血流が悪くなることで疲労回復効果が低下し、疲れが抜けにくくなる場合もあるでしょう。他にも、寝返りは体温調整の役割ももっており、寝返りが少ないと蒸れの原因となってしまいます。そのため、寝返りしやすいマットレスを使用することで、質の高い睡眠を実現できます。
その他にも、コイル式に比べると価格が安く、簡単に処分ができるというメリットもあります。
低反発マットレス
低反発マットレスは、反発力が低いため圧力をかけるとゆっくりと沈み込み、身体の形にフィットします。包み込まれるような感覚があるため、安心感が高いマットレスです。
ストレスや緊張による不眠に悩んでいる方は、低反発マットレスのリラックス効果で改善される可能性があります。
身体の形に合わせて形状が変化して背骨が理想的なS字ラインとなるため、腰痛がある方にもおすすめです。
ただし、体重が重い方が使用すると、身体が沈み込み過ぎて腰に負担がかかることがあります。また、密着度高めの寝心地や、通気性が低く熱がこもりやすい特徴から、夏には圧ぐるしく感じるというデメリットもあります。
寝心地の良いマットレスの選び方
続いては、自分にピッタリなマットレスを選ぶための方法について解説します。
マットレスの硬さで選ぶ
柔らかいマットレスは身体の出っ張った部分に圧力がかかりにくいため、やせ型で身体の凹凸がはっきりしている方におすすめです。
いびき改善のためなどで横向きに寝ることが多い方は、仰向けに比べて接地面積が少ないです。そのため、肩や腰に圧力がかかりやすいので、柔らかいマットレスを使用することで圧力を分散できます。
一方、硬めのマットレスは体重が重くても身体が沈み込み過ぎないため、がっちり体型の方におすすめです。
腰痛を抱えている方でも、硬めのマットレスは身体が歪まずに負担がかかりにくく、寝返りしやすいため腰への負担を軽減します。
マットレスの厚さで選ぶ
マットレスには、厚さが5cm以下の薄いタイプから、20cm以上あるタイプまでさまざまです。
5cm以下の薄いマットレスを単体で使用することは少なく、マットレスの上に敷く「トッパー」として使うことがほとんどです。
トッパーを敷くと、硬めや柔らかめに調整したり、身体の沈み込みを調整したりと、現在使っているマットレスの寝心地を改善できます。
10cm前後のマットレスは、ある程度の厚みがあるため底付きを感じにくく、単体でベッドに設置して使用できます。
「布団だけど寝心地がイマイチだから、床にマットレスを敷いて使いたい」という方にもピッタリです。
10cm前後の厚みがあれば縦に自立するので、壁に立てかけて湿気を飛ばすなどメンテナンスも簡単です。
20cm前後のマットレスは、安定感があり寝心地もアップしますが、シングルサイズでも20kgほどの重さがあるため、移動やメンテナンスが大変になります。
ポケットコイルやボンネルコイルを採用しているものが多いため、コイル式のマットレスを使いたい方におすすめの厚さです。
おすすめのマットレス6選
ここでは、厳選したおすすめマットレス6選を紹介します。
商品比較一覧
Emmaマットレス
優しく包まれるような感覚のマットレス
Emmaマットレスは、世界30ヵ国・300万人が愛用して、30以上の賞を獲得している、実績あるマットレスです。
3層フォーム構造のマットレスは厚さ25cm。第1層は弾力性と通気性に優れ、第2層は耐圧を分散し背骨を真っすぐに保ちます。第3層は弾力フォームにより腰を支えるとともに、衝撃が広がらず隣で寝ている方の眠りを妨げません。
100日間使用して身体に合わないと感じたら、いつでも返品できるので、安心して購入できる商品です。
素材 | 高反発ウレタンフォーム |
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サイズ | シングル・セミダブル・ダブル・クイーン・キング |
製造国 | 中国 |
厚さ | 25cm |
保証期間 | 10年間 |
マットレス硬さ | 第1層:70N、第2層:150N、第3層:120N |
NELLマットレス
自然な寝返りを追求したマットレス
NELLマットレスは、睡眠の質を上げるのに欠かせない寝返りを徹底的に追求したマットレスです。
腰部分に硬めのポケットコイルを配置して反発力を高めることで、自然な寝返りを助けてくれます。
内部のポケットコイルは、5つ星ホテルで使われているマットレスの2倍以上である1734個を使用。それぞれが身体を支えるため耐圧をキレイに分散させる効果があります。
120日のトライアル期間が設定されているため、シーズンを通して快適性や通気性などを確かめられることも嬉しいポイントです。
素材 | ポケットコイル |
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サイズ | シングル・セミダブル・ダブル・クイーン・キング |
製造国 | 中国 |
厚さ | 21cm |
保証期間 | 10年間 |
マットレス硬さ | 不明 |
モットン
女性でも寝返りしやすいように反発力にこだわったマットレス
次世代高反発ウレタンフォームを採用することにより、寝返りに消費するエネルギーを約8割に低減しました。その結果、欧米人に比べて筋肉量が少ない日本人でも、自然な寝返りを打てます。
硬さはソフト・レギュラー・ハードの3種類から選択可能。体型に合わせて最適なマットレスの硬さを選べます。
敷布団は5年で寿命が来ると言われていますが、モットンは8万回にも及ぶ耐久試験を実施しています。その結果、通常の使用であれば11年間使い続けられるとのことです。通気性も高くカビなどが発生しにくいため、長期間使い続けられるマットレスと言えるでしょう。
素材 | 高反発ウレタンフォーム |
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サイズ | シングル・セミダブル・ダブル |
製造国 | 日本 |
厚さ | 10cm |
保証期間 | 90日間 |
マットレス硬さ | 140N・170N・280Nから選択可能 |
エムリリー(MLILY)
新素材「優反発」を使用して優れたサポート力と通気性を実現したマットレス
2層構造のマットレスになっていて、1層目は柔らかすぎず適度な反発力がある新素材「優反発」、2層目は高反発で寝返りしやすく通気性も高い「高反発オープンセルフォーム」を使用しています。
この2層構造により、寝ているときに理想的な姿勢を維持して、腰や肩などへの負担を軽減します。
マットレスカバーは、ネイビーのベロア調の生地を使用しているので、まるでホテルにいるかのような高級感があることも特徴です。
素材 | 高反発ウレタンフォーム |
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サイズ | セミシングル・シングル・セミダブル・ダブル |
製造国 | 中国 |
厚さ | 5cm・8cm・11cmから選択可能 |
保証期間 | 3年 |
マットレス硬さ | 不明 |
雲のやすらぎプレミアムマットレス
雲に包まれているような寝心地の優しいマットレス
独自の新クロスクラウド製法により、マットレスの中にある縦の凹凸が身体をソフトに支えるため、腰痛に悩んでいる方にもおすすめです。
付属するカバーはリバーシブルになっているので、夏はメッシュで通気生保確保して、冬は羊毛で保温力を高めることができます。
また、抗菌防臭加工の安全基準であるSEKマークを取得しているため、防ダニ・抗菌防臭機能が高いマットレスです。
素材 | ポケットコイル |
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サイズ | シングル・セミダブル・ダブル |
製造国 | 日本 |
厚さ | 17cm |
保証期間 | 100日間 |
マットレス硬さ | 頭部140N、腰部145N、脚部135N |
雲のやすらぎ極マットレス
極厚27cmで理想の寝姿勢を保てるマットレス
このマットレスは27cmの厚みの中に、13層もの素材が詰め込まれています。両面にある「クラウドMAXウレタン」は、効率よく体圧を拡散して快適な眠りにいざないます。直接肌に触れる外側には、高級マットレスに使用されるニット生地を採用。
高反発コイルは約16cmと一般的なコイルよりも高いので、反発力と耐久性がアップしており、体圧分散性が上がっています。
各部品に品質の高さがうかがえる、まさに「極」と呼ぶにふさわしいマットレスです。
素材 | ポケットコイル |
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サイズ | シングル・セミダブル・ダブル |
製造国 | 日本 |
厚さ | 27cm |
保証期間 | 60日間 |
マットレス硬さ | 不明 |
マットレスの寿命や交換時期
マットレスを長年使用していると、反発力がなくなる・バネから軋む音が聞こえる・カビが発生するなど、劣化が発生します。そのようなときは、マットレスの交換時期が来たと判断しましょう。
マットレスの寿命は普段の使い方やお手入れ、素材自体の質により異なります。寿命目安としては、一般的にウレタンマットレスは3~5年程度、コイルマットレスは5~8年程度といったようにコイルの方が耐久性においては上回る傾向です。
マットレスが劣化すると、反発力の低下やカビなど目に見える変化が起こる以外にも、寝起きに疲れが取れていない感じがするようになります。
劣化したマットレスを使い続けると必要以上に身体に負担がかかり、腰痛などを引き起こす可能性があります。
寝心地に違和感があったら、早い時期に交換をするようにしましょう。
まとめ
マットレスにはさまざまな種類があり、自分に合うものを見つけることで体への負担が最小限となり、快眠に繋がります。
最適なマットレスは、体重・寝るときの姿勢・腰痛の有無などにより異なるため、マットレスごとの特徴を知ることが大切です。
今回の記事を参考にして、自分にピッタリなマットレスを見つけてください。
よくある質問
Q.マットレスの寿命は何年ですか?
A.使い方やお手入れの頻度などにより異なりますが、ウレタンマットレスは5年・コイルマットレスは8年が目安です。
Q.ボンネルコイルとポケットコイルのどちらが優れていますか?
A.それぞれメリット・デメリットがあるので、一方が優れているというわけではありません。好みによってお選びください。硬めの寝心地が好きな方はボンネルコイル、体圧分散性を求める方はポケットコイルがおすすめです。
参考文献
- 2022.11.27、SAKIDORI、【2022年版】マットレスのおすすめランキング40選。快適な寝心地の高コスパ製品をご紹介
- 2022.11.24、your SELECT. 睡眠環境・寝具指導士 高橋聡子、【予算別】マットレスおすすめ16選|寝具指導士が後悔しない選び方を徹底解説
- 2022.10.28、mybest スリープトレーナー・睡眠健康指導士 ヒラノマリ、ベッドマットレスのおすすめ人気ランキング52選【専門家が選び方を解説】|2022年10月徹底比較
- 2022.9.15、VENUS LIBRARY、マットレスのお手入れ方法を頻度別・問題別に紹介!注意点についても解説
- 2021.1.8、シマホネット、ベッドマットレスの寿命は何年? 交換する目安や長持ちさせるコツ