何が変わる?毎朝5時起きするメリット
まずは、毎朝5時に起きるメリットについて解説していきます。
朝に余裕の時間ができる
朝は何かと慌ただしいものですが、朝5時に起きると早起きした分だけスケジュールにゆとりが生まれ、落ち着いて一日のスタートを切ることができます。
特に、最近は朝に運動や勉強、自分のやりたいことをする「朝活」が流行中です。仕事や学校に行く前に、自分自身のスキルを磨くために役立つことを行い、ライフスタイルの充実や気持ちの向上などを目指せます。
生活リズムが整う
朝5時起きの習慣が身につくと、生活リズムを整える効果が期待できます。
朝早起きをするためには、夜はその分早めに眠る必要があります。これによって、夜型の生活から朝型に切り替わります。すると、太陽がのぼるタイミングで目覚めることができ、自然と体内時計が正しい時刻に修正されて生活リズムが整えられるのです。
加えて、生活リズムが整って規則正しい生活ができるようになると、健康状態も良好になります。乱れていたホルモンバランスや自律神経も整います。
集中力が上がる
早起きは、集中力を上げることにも効果があります。
私たちは、毎日仕事や勉強、家事に追われ、常にいろいろな刺激を受けています。よって、夜にあれこれやろうとしても、なかなか思うように頭が働きません。
一方で、朝起きてすぐの脳はスッキリと覚醒している状態です。疲れも取れているため、非常に集中力が高まっています。実際、頭を使う重要な仕事や作業は、脳の活動が活発な午前中に行うのが良いとされています。
ゆえに、早起きするとその分午前中の活動時間が増えるため、集中して物事に取り組むことができるのです。
気分が前向きになる
5時起きの習慣が身につくと、メンタル面にも良い影響がもたらされます。
朝は、幸せホルモンと呼ばれるセロトニンの分泌が活発です。このセロトニンが活性化すると、前向きな気持ちになって集中力もアップするといわれています。
また、早起きという課題をクリアすることで、自分を肯定的に捉えられるようになります。その結果、達成感や充実感を感じることができ、前向きな気分で生活できるようになるのです。
毎朝5時に起きるデメリットってある?
いろいろなメリットがある5時起きですが、デメリットも存在しています。
最初は慣れるのに時間がかかるかも
急に早起きしようと思っても、最初はなかなかうまくできず、日中眠くなってしまうこともあるでしょう。
ですが、毎日ちゃんと続ければ、少しずつですが体が朝型に慣れて、早起きができるようになってきます。いきなり5時に起きるのはきついと言う人は、最初は7時起きや6時起きから始めてみてください。少しずつ時間をずらせば、無理なく5時に起きられるようになります。
交友関係に変化があるかも
もし、夜遅くに誰かとの交流がある場合は、その関係に変化があるかもしれません。
朝5時に起きるためには、夜は早々に就寝しなければいけません。しかし、もしあなたが夜遅くに仲間とオンラインゲームをするのが趣味だったり、友人と朝までオールするのが好きだったりすると、朝5時に起きるのはかなり厳しいです。その場合は、夜の習慣を改め、交友関係も見直す必要があるでしょう。
ですが、早起きによってできた時間にサークルやコミュニティ活動に参加することによって、新たなつながりが生まれることもあります。そのような交友関係の変化や拡大も、早起きの魅力のひとつとして楽しめたら良いですね。
ただ睡眠時間を削る5時起きは危険?
このように、朝5時に起きて朝の時間を有効活用することは、多くのメリットがあります。ここまでの内容を読んで、きっとあなたも朝5時起き生活を始めたくなったのではないでしょうか?
しかしその前にひとつ、必ず守ってほしい約束があります。それは、ただ睡眠時間を削るだけの5時起きは絶対にしてはいけないということです。
ショートスリーパーにはなれない
現代人は、日々仕事や勉強、家事などに追われ、自分の時間を持つことすら難しくなっています。そんな中、自分の時間を有意義に使う「朝活」がブームになり、それに伴って短時間睡眠、いわゆるショートスリーパーになることで時間を有効活用しようと謳った書籍は大変話題になりました。
しかし、結論から言うと、どんなに努力してもショートスリーパーにはなれません。むしろ、短時間睡眠を続けることは、健康を害することにつながります。
借金のように積み重なる「睡眠負債」
みなさんは、睡眠不足が積み重なることを「ただの寝不足」と思っていませんか?実は、それは大きな間違いです。
睡眠不足が蓄積して慢性化している状態を、返済が滞る「負債」という言葉を用いて「睡眠負債」と呼びます。つまり、睡眠負債はただの寝不足ではなく、まるで借金のように積み重なって首が回らなくなっている状態を指すのです。
睡眠負債がたまることによる悪影響
睡眠負債がたまると、心身ともに非常に深刻な悪影響が現れます。
- ・肥満:食べ過ぎを抑制するホルモンの「レプチン」が減少、かつ食欲を増大させるホルモンの「グレリン」の増加
- ・糖尿病:インスリンの分泌不足
- ・高血圧:交感神経の活動過多による血圧の上昇
これらは生活習慣病とも呼ばれ、悪化すると命を落とす危険な疾患を発症させることにもなります。
また、自律神経やホルモンバランスが乱れることで精神が不安定になり、うつ病などの精神疾患にかかりやすくなります。
必要な睡眠時間は確保しよう
早起きする上で大切なのは、必要な睡眠時間は必ず確保することです。
前述したショートスリーパーや、9時間以上の長時間睡眠を必要とするロングスリーパーは、遺伝子の突然変異が引き起こすかなり稀な体質であることがわかっています。ゆえに、多くの人にとって睡眠は6〜8時間取るのが通常です。
まずは、自分にとって最適な睡眠時間を把握しておきましょう。その上で、朝5時から逆算すると、何時に寝れば良いかも自ずと見えてきます。自分にとって最も快適なスケジュールを見つけてから、朝5時起き生活をスタートさせてくださいね。
睡眠の質を下げずに5時起きする方法
それでは、睡眠の質を下げずに朝5時起きを定着させる方法を4つご紹介します。
ベッドに入ったらすぐに寝る
まずは、ベッドに入ったらすぐに寝ることです。みなさんは、ベッドや布団に入ってからすぐに寝ていますか?きっと、ダラダラとスマホを見たり、本を読んだり、寝る以外の行動をしている人がほとんどではないでしょうか?
しかし、これらの行動は睡眠の質を下げ、眠りを妨げるNG行動です。
本来、寝床や寝室というのは、睡眠を取るための場所です。ですが、睡眠以外の行動を日常的に取るようになると、寝る時間になっても睡眠モードにスイッチが切り替わらず、なかなか眠れなくなってしまうのです。
そのため、寝室や寝床には就寝時以外は近づかないことが大切です。そして、寝る時間になったら余計なことはせず、すぐに寝るようにしましょう。
もし、ワンルームでリビングとベッドの境界がない人は、ベッドカバーをかけたり、家具の配置を工夫したりして、境界線をはっきりと決めておくと効果的です。
睡眠をルーティン化する
毎日の睡眠に関する行動をルーティン化するのも有効です。
私たちの脳は、単調な状況が続くと退屈を感じ、自然と眠気を感じます。電車に乗って変わらない風景を見ているときに眠くなるのは、脳が退屈だと感じているからです。
つまり、睡眠前の行動をルーティン化することで単調な状況を作り出し、眠りやすくさせるのです。夕食の時間や入浴時間、就寝時間など、寝るまでにすることの計画を立て、それを毎日繰り返します。すると、寝ることに対して脳が余計なことを考えなくなり、寝つきが良くなる効果が見込めます。
休日も5時に起きる
朝5時起き習慣を継続するには、休日や予定のない日も朝5時に起きることが大切です。
おそらく、平日は早くに起きる分、休日はたっぷり眠る寝だめをしている人が多いでしょう。ですが、このような休日の寝だめは「ソーシャルジェットラグ(社会的時差ボケ)」と呼ばれ、週明けの月曜日に起きるのがしんどくなるブルーマンデーの原因になります。
よって、休日や予定のない日であっても朝5時に起きることが大切です。
もし、日中に眠たくなった場合は昼寝をして補います。昼寝であれば体内時計への影響も少なく、何より昼寝を効果的に取り入れることはパフォーマンス向上にもつながるのでベターです。
朝起きたら必ずカーテンを開ける
朝5時にスッキリ目覚めるためには、起きたらすぐにカーテンを開け、太陽の光を浴びることが重要です。
朝起きて日光を全身に浴びることで、日光に含まれるブルーライトが覚醒を促し、睡眠ホルモンであるメラトニンの働きを抑制してくれます。
太陽を浴びる時間は、数分間で十分です。このとき、太陽の光を直接見るのは、目を痛める危険があるのでやめましょう。直接目で見なくても、覚醒に必要な光は目に届いています。また、天気が悪くて太陽が見えなかったとしても、覚醒を促す分の光はしっかり届いているので心配する必要はありません。
季節によって朝5時はまだ暗く、太陽がのぼる前に起きる場合もあるでしょう。そんなときも、カーテンを開け、部屋の電気をつけて明るくすることが大切です。これだけでも脳に覚醒を促し、その後の活動をスムーズにしてくれる効果が期待できます。
まとめ
今回は、朝5時に起きるメリット・デメリットと、習慣づけする方法をご紹介しました。
朝5時に早起きする習慣は、心身の健康に非常に良い影響をもたらし、仕事や勉強のパフォーマンス向上も期待できます。
ですが、単に睡眠時間を削って5時に起きるのは、体内時計の乱れを引き起こし、睡眠負債を蓄積させることにつながります。5時起きを始める前に、自分にとって必要な睡眠時間はどれくらいなのかをきちんと把握し、スケジューリングを行うことが重要です。
「早起きして朝の時間を有効活用したい!」「自分時間を満喫したい!」と考えている人は、ぜひこの記事を参考にして、朝5時起き習慣を始めてみてはいかがでしょうか?
よくある質問
Q.朝5時に起きると、どんなメリットがありますか?
A.朝型生活になるため、健康状態も良くなり、日々のパフォーマンス向上が見込めます。また、気持ちも前向きになるため、メンタル面にも良い影響があります。
Q.どうすれば、朝5時起き習慣を続けられますか?
A.まずは、寝る前の行動を自分の中で決めて、ルーティン化しましょう。そして、そのルーティンを平日・休日関係なく続けることが大切です。コツコツ続けることで体が慣れ、意識しなくても朝5時に起きられるようになります。